アレクサンダー・テクニークとは?
フレデリック・マサイアス・アレクサンダー氏によって、開発・体系づけられた「身体の使い方」の一つです。上の動画が、本人、アレクサンダー氏が実際に施術をしているところです。椅子から立ったり座ったり、歩いたり、日々の動作を練習課題にしながら、アレクサンダー氏が見出した「身体の使い方」を指導していきます。
アレクサンダー氏は、俳優で詩の朗読家でした。朗読の練習をすると喉が痛くなり、医者にかかると休養するよう言われ、休養すれば痛みが治まり、復帰できますが、練習を再開すれば、また喉が痛くなりました。医者にとっては単なる「咽頭炎」でしかなく、らちがあきません。休養を勧められることを繰り返している中、「これではどうしようもない、自分で何とかしよう!」と思い立ち、「自分が何か体によくないことをしているに違いない」と閃きました。まずは練習している自分を観察するようになったのです。
彼は、首と頭の観察から始めました。 「頭が首の後ろに落ちてしまうとダメだ、頭は首より前。あと頭が落ちるとダメだから上の方だね。」 と解決法を見出し始めます。この発見に“プライマリーコントロール”と名前付けとても重要視します。プライマリーは「初期の、原始的な、根本の、主要な」という意味です。ただ頭部と頸部だけを動かすことは難しく、また、頸部と頭部が脊柱と特別に関係性を持っていることに彼は気が付きました。
背中をどうしたらいいのか研究を始めます。「頭が上に行くためには、伸びなければいけない」、「伸びるだけだとなぜか動きにくい、背中を広く保つようにもしよう」と条件を追加していきました。”Neck Free”,"Head goes forward and up","Back lengthen","And widen"。これが秘密の呪文でした。
このように、どう自分の身体をコントロールすればいいのか?どのような条件がそろえば無駄な力が抜けて楽な身体の状態をつくれるかを体系立て訓練することで、身体だけでなく心も整えられるメソッド。 それが“アレクサンダー・テクニーク”なのです。