楽器操作のための「背中」を使ったパフォーマンス

最終更新: 2020年7月24日

楽器演奏者でも声楽でもレベルが上がってくると

自然と言われるアドバイスで

全身を使いましょうというものがあります。

声楽の人が全身を使うのは比較的簡単にイメージできますが、

手指を酷使する楽器演奏者にとって、

何故、全身を使えと言うのでしょうか?



簡単に言えば、

「適材適所」プラス、

「最大筋力と最大音色可能性は最大参加筋肉数からおこるから」です。

なんのこっちゃ?

そうですよね。

実習生や臨床家をトレーニングしているときに、

ついつい、知っている知識を断片的に見てしまうのですが、

もっとざっくりと本質を掴めるといいと思います。



油絵具をイメージしてもらうと分かるのですが、

絵の具の色をもいっぱい持っていれば、

いろんな陰影やコントラストを楽しめます。

その音色を作り出すのは、

もちろん身体動作に起因するので、

身体的にそれだけの筋肉が参加するに越したことがありません。

ポイントは、水彩絵の具のように、

混ぜ合わせて色を作る、、、

そういうニュアンスも否定はしないのですが、

細かくいうと、

筋肉はお互いを運動機能を補完しあうことは可能なのですが、

厳密には同じサイズ、

「起始」「停止」の筋肉はないので、

同じ色をだせないんです。

混ぜ合わせて、一見すると、同じに見えるけど、

よくよくみると違うということがあります。



こういう風に身体機能があるので、

いろんな筋肉を使いこなせることは、

深みを出していくときに必要です。

最初には要らないです、

楽器操作を覚えたり、

楽譜を読んだり、それをマッチングさせたり。

ある程度、脳に余裕がないと難しいです。

楽器に向かい合いながら、

身体のあちこちを使ってみるということは

難しいと思います。

ただ、ある程度、楽譜を見れば弾けるようになってきたら、

(楽譜の読み取りと楽器操作が脳内で無意識で行える)

身体性を探し始めてもらっていいと思います。



さて、背中や全身の筋肉が、何故楽器操作に必要か?

単純に言えば、目に見える手指だけ、

その筋肉たちだけばあれば、

最低限の演奏は可能です。

ただ、身体操作を語るうえで、

中枢の固定なく、末梢の操作は成立しません。

末梢が安定して運動させるために、

中枢側の固定が欠かせません。

これは簡単な教科書知識です。



臨床的に答えると、

世界的一流と言われる人々や、

タレンテッドと言われる子供にして、

その道の才能があると認められる人々には、

脳内にアーティストとしての音楽が楽譜から見えています。

身体的に故障する人もいますが、

長いキャリアの方に共通する部分は、

無駄なことをしないこと、

適材適所をしています。

とっても合理的です。

これは直接彼らから学ぶしかないので、

私たちの理論構築が先行していません。

私たちがあくまで彼らを分析し、

多少理論づけする程度です。

スポーツ業界もおなじです。

実際にうまい人たちから、エッセンスを抽出しています。

上手い人たち、ありきです。

ただ、いろんなパターン、個性、

身体特徴をもつひとがいるので、

分かりやすい、いい姿勢、いい形を容易に抽出しきれません。

例外が多数存在するというより、

一般化することに固執すると、

あまりうまく全体像をとらえることに失敗すると思います。

私はピアノ勉強の初期に、

カナダにいたので、

グレングルドを勉強材料に勧められ、

かなり苦戦しました。



さて、それでは、全身を使うって、

どうやって学べばいいのかというと、

解剖学・運動学に詳しければ、

簡単にうまい人たちの演奏を見るのも有意義です。

かなり難易度高いと思います。



先日、簡単ないい方法を見つけました。

フィギュアスケートの村主選手の呟きですが、

変な力みがないかみるという主旨の呟きでしたが、

「身体をゆすってみる」というものです。

演奏しながら、体をゆすってみる方法です。

普段使っている筋肉パック、コンビネーションを

使えなくなるので、

普段使っていない他の筋群を新たに巻き込みます。

体幹、骨盤をめいいっぱい、

演奏に支障をきたさない範囲で動いてみてください。

分かりやすい例としては、

ピアニストの辻井さんです。

彼がこの目的で揺れているとは思いませんが、

イメージとしてはあれくらいやってもいいと思います。

これはあくまでも、

楽器の基本操作ができるようになってからです。



辻井さんを例にすると、

演奏中に首を振り、脊柱もかなり動いています。

よく演奏できるなと正直感心します。

彼の手指の筋肉はピアノに向いて調整されています。

前腕の位置を決める肘の屈伸筋は肩甲骨から来ます。

その肩甲骨は体幹があれだけゆすられているので、

肋骨に対して微調整を続けています。

ただ、仮説ですが、彼はあれをしながら、

フレーズごとに、

手指が使いやすいポジションへ

微妙に動いていることも考えられます。

私が電子ピアノをしながら、

手指の限界を感じると、

肩甲骨を動かしたり、座る位置を変えて、

少しでも演奏しやすいポジションを探します。



背中を使ってみよう、

やり方がイメージできたら幸いです。

くどいですが、ある程度演奏ができる人が適応です。

まだ慣れない人はまずは

楽器操作に慣れてからがいいです。





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