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『バレエ、バイオリンって身体に悪いんです』????

これは今でもちょこちょこ聞く言葉で、

本気でそう思っているならば、

身体のためにやめた方がいいよ

やり方が間違っているんじゃないかしらと

思わず声をかけたくなります。


まず、バレエがキケンという人は、

普段やらないことをやるから、

足をひらく、ターンアウトが

そもそも人間の構造上やれるように

デザインされていないという二点に置いて

キケンだとおっしゃいます。

一方バイオリンがキケンという人は、

これも普段やらないことをやるから、

左右非対称だからという点で

主張していらっしゃいます。


では、突っ込んでみましょう。

まず、普段やらないことはキケンなのか?

フィギュアスケート、モーグル、

シンクロナイズドスイミング、体操、

明らかに常人ではできないスポーツは

全てキケンなのでしょうか?

それではサーカスで働く人たちは、

どうしてサバイバルしているのでしょうか?

シルクドソレイユのキャストたちは

全員職業寿命が短いのでしょうか?

彼らはもちろん元オリンピアンたちで、

専属のケアand医療チームを会社側が確保してくれています。

彼らは肉体が商品でもあるので、

会社側も必死でそれをケアしてくれます。当然です。

同じくプロでサッカーや野球はどうでしょうか?

野球は明らかに左右対称ではないスポーツですし、

みんな故障もしますが、

「野球はキケンだ!!」というくくりはされていません。

さらに言えば左右対称性を要求される

サッカー、バスケですら故障者は出ますし、

そのための専属医療ケアチームを会社持ちで

持っています。

さて、改めて考えてみましょう、

左右非対称な競技はキケンか?

普段やらない動作をやるスポーツはキケンか?

どうでしょうか?


また、バレエが「骨格的」にできないという人たちに、質問です。

それは、誰情報ですか?

何年まえの論文ですか?

母集団はいくつありますか?

レントゲン判断ですか?MRI判断ですか? 何を根拠に骨格と表現されていますか?

キケン率なるものがあるとしたら、

それは他のスポーツより明らかに突出してキケンなんでしょうか?

比較検討して、

最もキケンなスポーツから数えるとバレエは何番目ですか?

そんな論文がありましたら、

是非ご紹介ください。

こういうことがエビデンスがあるといいます。

バレエ・バイオリンキケン論争に

信頼されうるエビデンスはありますか?



そもそもにどんなスポーツでも多少なりとも「本気」を目指すならば、

怪我の一つぐらい経験します。

捻挫でも腰痛でも何にもないことの方がむしろラッキーすぎます。

なぜどんなスポーツでも故障するでしょうというかというと、

故障の原因は「過用(使い過ぎ)」か、

「誤用(やり方が間違っている)」のどちらかと言われています。

「過用:使い過ぎ」といってパッと思いつくのは、

野球のピッチャーの投球数制限の話です。

大昔は根性論で、好きなだけ投げてよかった時代があったそうですが、

故障者続出したために、

ガイドラインは今はあります。

ちょこちょこアップデートされています。

さすが、エビデンスをもつ業界、野球ですね;)

さて、「誤用:やり方間違ってる」については、

まさに、今回のバレエやバイオリンたちがそれに相当すると思っています。

普段やったことない動きに挑戦するので、

なかなかに難しい、試行錯誤する中で、

やり方を間違えて、あちこち痛める、

これが「誤用」です。

これは、バレエ・バイオリンに限らず、

どんなスポーツでもあります。

それこそ、アレクサンダーやスポーツの理学療法士をしていると、

誤用の症例にはちょこちょこ会います。

腰痛だって、ある意味、身体の使い方間違えてるだけです。

それ意外ではリハビリでは直しようがありません(苦笑)

どうでしょうか?

バレエやバイオリンは特筆するほどキケンでしょうか?



私が疑問視、問題視?しているのは、

「バレエはキケンだ!」という指導者が存在するという事実です。

先ほど挙げたように、

野球では故障者を出さないようにということで、

野球のソサエティー(組織)たちで、

統計を取り、どの程度なら安全に行えるよねという、

「研究」をキチンとしています。

ですから、指導者の中で、「野球はキケンだ!」という人はいません。

また、指導者間の勉強会もあり、

情報のアップデートも頻繁です。

本も多数出ています。

では音楽やバレエはいかがでしょうか?

ソサエティはありますか?

研究していますか?データーを集めていますか?

もっとバレエ人口、音楽人口を増やすために、

怪我人を出さない努力をしているのでしょうか?

音楽・バレエの先生と誰でもが名乗れるのは、

野球でも同じことです。

そこは言い訳として使うのは、賛成できません。

先生が自ら、キケンだと言うのは、

ちょっと広め方として疑問です。


以上を踏まえ、どうでしょうか?

バレエ、バイオリンはキケンでしょうか?

自分自身がケガをしたりした経験を売る先生たちが、

この手のことをよくやるのですが、

故障は大なり小なり、皆さん経験します。

それでも復帰「できる人」と、「できない人」に分かれます。

どちらの先生から、お話を聞きたいですか?

どちらの先生が多い方が、ソサエティとしていいのでしょうか?



ここ数年、イギリスロイヤルバレエ団の

プリンシパルの男性ダンサーが

アキレス腱断裂で2回ほどオペ経験をしています。

それでも、彼は復帰に向けて頑張っています。

そういうチームを身の回りに置いて置き、

必要なら適切な助言を得られるからです。

2回断裂してもなお、復帰する人がいるのです。

そういう人もいる、どうやってサバイブしたのか?

彼はインスタをしています。

スティーブンまくれーさんです。

是非見てみてください;)

とても参考になります。




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外反母趾は仕方ないと思っているプロがたくさんいる。 ちなみに、プロとして困っていない、 外反母趾だからと職を失うことははない人です。 有名なダンサーさんたちでも、 有名な先生でも外反母趾の人はたくさんいます。 靴選び以外で困っている実感はないそうです。 これが現状だと思います。 リハビリとしてはプロで大人で困っていないなら、 「まぁ、様子見でよろしいですねー」と言っておきますが、 実際には、「うー