top of page

ターンアウトするのは股関節?ターンアウトされるのは股関節?

最近とても興味深い子とセッションをしています。

その子はターンアウトを強化したいというバレエの子で、

ここまではよくある話です。


股関節や股関節の可動域をチェックさせてもらうと、

可動的には問題ないのですが、

使いこなせない様子です。

ターンアウトするのは股関節からというのは

当然なのですが、

ターンアウトするつもりでその子はきちんと練習しています。

ということで、

この戦法ではその子の努力を踏みにじってしまうので、

作戦は、

股関節はターンアウト「される」ようにしました。

バレエではオンバランスが大事なのですが、

オフバランスとの間を丁寧に一緒に見極めていきます。

そうすると、ターンアウトしないと、

バランスが保てないという場所があることに気が付けます。

もちろん気が付けるように、

予め整体をしておくのですが、

ターンアウトしないとバランスが取れない、

仕方なく?しょうがなく?

ターンアウトさせるという作戦です。


運動学を勉強している人だと、

OKCやCKCを知っていると思いますが、

その間、そこを行き来する間があります。

その間にターンアウトが介在するように、

股関節周辺筋を調整していきます。

本人は立っていても、足を動かしていても、

その間でも、必ずターンアウトしたくなります。

そうして足を使えば使うほどターンアウトしていく、

定着していくように作戦を立てました。


セッションを始めてまだ5回もないですが、

ヴァリエーションの練習の最中にターンインすることは大幅に減り、

足をあげていても、下げていても、

専らターンアウトはキープできてきました。

また、ターンアウトできているので、

足どうしが絡むようなことなく、

ピルエット系の回りものの感覚もつかめてきています。

もともとスタイルがいいと審査員に褒められるタイプなので、

ターンアウトできて、回りものがきれいにできれば、

回りものができる技術?能力さえあれば、

そのあともさらに選択肢が広がりそうです。


また、面白い、工夫したのは、

プリエやたんぢゅでなく、ピルエットを常にトピックとして使っています。

常に回り物のなかで正しく???しっかりとターンアウトしてもらい、

バランスを取り方をマスターさせています。

パッセで止まったり、腕をつけたりはせずに、

ちょうちょうシンプルに、4番からのピルエットを左右ともに練習中です。


進化していくのが楽しみなお子さんと、

ターンアウトの新しい向かい方をくれた彼女に感謝です。





閲覧数:13回0件のコメント

最新記事

すべて表示

留学中は、世界中の同じ志を持った人々と共に、 プロの養成者による指導を受け、 切磋琢磨しながらプロの道を目指す場所として知られています。 しかしながら、留学許可を得るために必要なのは、 教授や先生方に「この子を育ててみたい」と選ばれることです。 日本教育のように教科ごとの成績ではなく、 一芸的な才能でも総合的に先生の目に留まればよいのです。 ただし、先生が手に負えないと判断した場合には選ばれず、

演奏家にとってのそれぞれの楽器の操作や身体の使い方の基礎練習は、 バレエ教育の分野と比較すると総じてざっくりしていることが多いようです。 これは、音楽のスペシャリストの先生方が音楽に強いけれども、 人間発達や動作系に弱いことが一因とされます。 演奏家にとっては、楽器と身体とのマッチングが重要で、 身体のサイズや各指の強さや長さ、 手の大きさや指の長さなどが個体差があります。 そのため、練習のカリキ

バレエで甲を出すことが美徳とされる理由は、 実は美しさだけではありません。 甲を高く出すことによって、 バレエのポーズやジャンプ、回転などの技術を 正確かつ美しく表現することができるからです。 また、バレエは身体を美しく魅せるだけでなく、 身体の柔軟性や筋力を鍛え、 ダンサーが健康的な身体を維持することも求められます。 では、どうすれば美しく高い甲を出すことができるのでしょうか? 甲出しの肝は、ま

bottom of page