ダンサー・音楽家におけるいわゆる、「目の良さ」について


今回は、目で物を見て、

「(無意識で分析して)まねる・確認する」という

プロセスについてです。


ブログに落とし込むにあたり、二人の出会いがあります。

1人目はバレエの女の子、2人目は音楽家さんです。


バレエの女の子は、

これは少しびっくりしたのですが、

彼女はパの名前をほぼ覚えておらず、

全て、見て覚えていました。

バリエーションはまるまる覚えているのですが、

ランベルセンして、と言うと、それって何?と聞いてくる感じです。

ダンサーとしてはちょっと課題になってしまうので、

覚えておくよう、普段のレッスンから気に留めるようにお話しましたが、

彼女は実は目がとても(比較的?)いいのです。

というのも、

バリエーションをまるまる覚えているので、

概要を掴む力と記憶する力がいいのは保証済みですが、

整体をした後の動作確認・修正の時間の、

動作修正能力がとても高いのです。

ちびポチャの私が見せる見本のクオリティは、

バレエの先生やダンサーの見せるクオリティには到底かないません。

ですが、ここをちょっと見ていてねと、お伝えして、

彼女がやっている動作と、こうやって見てほしい動作を見せると、

すぐに自己修正かけてきます。

頭でっかちでなく、素直なお人柄もあってのことですが、

細部を文脈を読みながら、見て取れ、修正してきます。

そんなに目がいいなら、この特徴を生かすのがいいので、

普段、何を見ているのかとリサーチすると、

彼女は普段、同年代のコンクール参加者のビデオをよく見ているようなので、

世界で活躍しているダンサーさんの動画もあわせてみるように提案しました。

プロとアマチュア、

大人と子供、

何が違いを生むのか、彼女は考えて、それを分析し、

自分に落とし込んできてくれるのが楽しみです。



さて、もう一つは、音楽家さんで、

フィンガリングが思うほど行かない時がある、

フォーカルジストニアじゃないかと、

心配されていた音楽家さんです。

彼女はお仕事として音楽をすでにやっていましたので、

スキルとしてフィンガリングが当然できているレベルの方です。

とてもご自身を観察されており、

こういう場面で、どういうフィンガリングに困ると、

たいてい説明できており、

一貫性や再現性が高いことから、

フォーカルジストニアではない可能性が高いと思いました。

実際の診断はできないので、そこは端折り、

セッションの概要だけ説明すると、

整体をしながら、筋肉の長さの調整を主に行い、

そのあと、姿勢や身体の使い方を再調整してもらいました。

目のことで興味深いことは、

整体を行った後に、手元を確認しながら演奏すると、

フィンガリングが滞ることでした。

確認という意味で目で見ていると、

どうしても普段の癖が出る様に見受けられました。

「演奏レベル的に、手元をみる必要はないはずです、

音だけを聞きながら(フィードバックとして使い)、

演奏してみてもらっていいですか?」というと、

キチンと指が動き出し、姿勢の調整なども、

基本的に視覚によるフィードバックをしないでもらうと、

上手に体得されていきました。

きっと、目で動作を追うことを繰り返しすぎてしまったのだなと

思いました。



上記、お二人とも、それぞれの意味で目が良く、

それぞれの意味で、そこを起点として改善の仕方があると思いました。

目が悪い場合には持たない、問題点や疑問点をもつ、

お二人でした。


動作を体得していく練習の中で、

子供さんや初級者が目で動作をまねることはよくあることです。

実際に「見て盗む」的、プロセスはとても大事だと思います。

ただ、ある程度のレベルに達した方が、

その方法論をとると、天井が上がらないこともあるという、

いい例になっていると思います。

ご自身のレベルに合わせて、

視覚のフィードバックと聴覚のフィードバック、

体性感覚のフィードバック、

バランスよく使っていただけると、

問題解決する場合もあると思います。



追伸、

音楽の先生で、指をさばくのが苦手という方がおり、

テクニック的には全然できているのですが、

どうも曲をさばききれないように見受けられ、

「あえて、鍵盤のどこを押そうとせず、

耳が覚えている音を追うように演奏してください」とお願いして、

上手に問題克服される方もいます。

何かトラブルにあった場合には、

何に注目を変えるかはかなり有効だと思います。




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