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[体幹(or)コアトレーニングしてます]っていう姿勢が悪い人


少し前にホットな話題でした。

リハビリ業界でももちろん特別です。

腕がいいセラピストほど、

何気ない練習で絞りにかかってきます。

もし、「私、プランクしてます!」っていうなら、

是非、頭をリフレッシュする参考になるように、

記事を頑張って書きます。



まず体幹とは何ぞや??と。

腕や足でないところと定義しておくと楽です。

コアと呼んで、お腹部を指定する人もいますが、

腹部さえ強ければ何とかなるのかと疑問です。

そんな人には、胸郭は何のためにあるの?

胸郭の重さや支持性については考慮しなくていい、

頭部の重さや頸部の指示性について考慮しなくていい

根拠を教えて下さいとツッコミます。

私は一応、

アレクサンダーテクニック教師でも

理学療法士でもありますが、

その肩書が全てではないことは断っておきます。


さて、それでは体幹は何のために存在するのでしょう?

モビリティと言って、

自ら動きを作ることもありますし、

スタビリティと言って、

固定性や安定性を提供する場所でもあります。

その為のトレーニングが

「体幹トレーニング」です。

脊椎・肋骨・骨盤・頭部・肩甲骨、

この要素をいかに上記の、

モビリティとスタビリティの高い

身体にするかということがテーマになります。


さて、トレーニングの基礎理論に

同じ環境で練習したものの方が、

違うポジション(姿勢)で練習したものより、

効力が期待されるというものがあります。

立っていて使う身体の使い方と、

仰向けや四つ這いでは、

身体の使い方が違うっていえば

分かりやすいでしょうか?

例えば、股関節屈曲筋と名高い(?)

腸腰筋を鍛えたいとき、

四つ這いから股関節屈曲するのと、

立位で股関節屈曲した片足立ちになるのと、

膝立ち姿勢から股関節屈曲して正座になるの、

どれも股関節屈曲ですが、

意味が違います。

こういう意味で、ポジションが近い方がいいと言われます。

さて、ここで、「プランク」です。

改めてですが、プランクはよく言う腕立て伏せの姿勢です。

誰が、腕立て伏せでパフォーマンスをしますか?

コンテンポラリーダンサーなら考えられますね。

音楽家やバレエダンサーが行うそれは、、、、

ちょっと、、、、

「間違いだ」と言いたいわけではなく、

「優先順位のもっと高い物があるでしょう?」という

提案をしたいのです。

それが「姿勢」です。

日常、椅子に座っていたり、

立っていたり、歩いていたり、

人間はいろんなことをしています。

ごろごろしている時でさえ、

「ごろごろ」、体幹がモビリティを出しています。

さて、そういうのが姿勢で、

何気なく、起きている間は使っているはずなのが、

「体幹」です。


24時間マイナス寝ている時間、

24-8=16時間とすると、

プランク数分やるのと、

16時間、姿勢という方法で筋トレするのと

どっちが効率的でしょうか?

え?そんな強度の低い、

「ぬるい」のでは筋トレにならない?

筋トレは苦しいものだ??

それはよくツッコまれます。

切り替えす私のツッコミは、

それでは、ただ立っているだけのバレリーナが

どれだけ腹筋を使っているか、

トップアスリートたちが、ただ歩いている時でさえ、

どれだけ体幹が働いているのか、

マジメに見てみましたか?(ややいじめ)。

演奏家たちがただ楽器を保持するだけで、

どれだけの体幹筋を使っているか、

見ていますか?

超絶技巧を保証するだけの体幹の固定性を

体幹が提供しているのを見えていますか?

ただ、座って、立って、

胸郭を動かして呼吸して、

体幹が絶妙に腕や足を

コントロールしているのを見ていますか?

それが、体幹トレーニングの本筋だと思うのです。

これが、すべての人に適応があるとは思いません。

運動神経がものを言うところがあります。

ただ、、、

たまに一流ダンサーで、

筋トレやストレッチをわざわざしないというのを

聞いたことがありませんか?

「サバンナのライオンが獲物を追う前に

ストレッチしたり、筋トレしてるの見たことある??」

彼らはこの手の発言をしています。

いえいえ、もちろん、ある程度の手入れはしているのですが、

それ以上に大切なのが躍るということだということです。

また、ご年齢を重ねてきても、

パワーが必要な場合には、

分かりやすいトレーニングが必要です。

日常生活でやらない負荷に耐えるためには、

それ相応の分かりやすい筋トレが必要です。

ただ、彼らは、当然ながら、

姿勢筋としての体幹筋のトレーニングは当然できています。

さて、どうでしょうか?


日常的に姿勢を整えること、

姿勢についての理解を深める価値を感じてもらえますか?

腹筋が強ければいい、

プランクをすればいい、

もちろん、これが間違いだと言っていません。

ただ、もっと効率的に的を射ましょう。

これが私の提案です。


脊柱病院にいる時のプロトコルの一部をご紹介します。

脊柱病院は様々な病名で、

脊柱のオペが必要な人がオペ目的に入院しています。

まず、オペ前でもオペ後でも一貫する姿勢は、

「腰・頸部(ダメージされている部位)」の「保護」です。

これがスタビリティです。

手足をばたばた動かすようなトレーニング課題を課します。

次にモビリティを求めます。

ただ、オペをしている部位を保護するので、

その為のアライメントの評価し、

どこの関節から動きをどの程度出すのか、

見立てます。

この見立て力がとても大事です。

経験?思考力が問われます。

そして、その見立てにあった姿勢へ変更していき。

そのうえで、許せる脊柱動作を

モビリティとして追加していきます。

この見立てなく、

誰でも一様に「スクエア」ならいいでしょ?とは言えないのです。

プランクでも立位姿勢でも、

座り姿勢でも、

その人の目標にする動作や運動負荷に合わせて、

見立てをします。

たとえば、高齢者で日常生活できればいい人と、

チェイニーズ料理の20代のシェフでは、

運動負荷や必要動作が違うのです。

シェフにとって、スクエアさは不要です。

あくまでも、調理器具をうまく扱える、

その為の体幹があればいいのです。

バレエダンサーのような美しさよりも、

20代でまだ若い下積みの彼にとって、

長く厨房で下働きできる、

体力と荷物を持ち上げ、

調理のためにやや下向きの姿勢でいられることが大事です。

見立てるってことが、伝わりますか?

プランクをするだけではだめですよね。

その姿勢を使わないと思いませんか?


そういう意味で、

体幹をトレーニングしていると言いつつ、

姿勢が悪い人はもったいない、、、

残念だと思う意図が伝わっていると幸いです。



追伸、

サッカーや野球の厳しい部活の生徒が、

なぜか丸刈りで同じようなガタイになるか、

それは、普段からの厳しい規律で作られるのです。

サッカーなどのトレーナー陣は、

教室でいい姿勢を保てないようなら、

45分などのサッカーの試合で、

どうやって姿勢を保てるんだい?と、

叱咤激励しています。

まぁ、これもなかなかの拷問ですが、

こういう方法論もあるということです。


音楽家さんも、ダンサーさんも、

ガタイが良くなりたいわけではないので、

彼らの真似をする必要はないと思いますが、

そういう広い視点、

いろんな他分野のトレーニングを知ることも、

勉強の視点が広がっておススメです。





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外反母趾は仕方ないと思っているプロがたくさんいる。 ちなみに、プロとして困っていない、 外反母趾だからと職を失うことははない人です。 有名なダンサーさんたちでも、 有名な先生でも外反母趾の人はたくさんいます。 靴選び以外で困っている実感はないそうです。 これが現状だと思います。 リハビリとしてはプロで大人で困っていないなら、 「まぁ、様子見でよろしいですねー」と言っておきますが、 実際には、「うー