個体差の大きい肩甲骨のマッピング
依然、筋肉と骨とどちらをメインで
マッピングしていくといいのでしょう?
ということを書きました。
基本的には骨マッピングをしていくといいよ。
特に長く現役ダンサーさんをしている人たちからは、
とくに、骨マッピングの方がいいよって言われているよと
報告した通りです。
さて、ではでは、具体的に、
どういうマップをしているのか、深掘りしていきます。
しかし、その前に、、一つだけ。
肩甲骨は意見が分かれるので、
どれが「正解」なの?というクエスチョンがあるのですが、
基本的な「正解」はそれぞれの競技特性に基づき決まるので、
それぞれの教科書にある通りであっています。
そのスポーツの超一流さんの肩甲骨の使い方を見てもらえば
それが一つの答えです。
それではスタンダードなものを、
アレクサンダーテクニック的なものを紹介してきます。
肩甲骨は、アレクサンダー的には、
背中の「最大」「ワイド」が正解です。
横に可能な限り、張り出した肩峰が正解ですね。
肩峰を最大に張り出させるには、
肩鎖関節における、
鎖骨の胸骨柄への乗揚げを阻止・修正し、
鎖骨を挙上させない事につきます。
それぞれの骨の長さは決まっているので、
関節が決めるポジションを確認することが大事です。
肩甲骨の話をするときに、
猫背のことを切り離して考えることもポイントです。
猫背は、「肩甲骨を動かすこと」で改善する、
この刷り込みが起こっているので、
胸椎の後弯を、鎖骨の前方移動と結び付けがちです。
同時に起こっているので、あるあるなのですが、
ここを区別しておくのが、ポイントです。
ピアノ弾きは長い時間椅子に座っているので、
一流プレイヤーの中にも、
猫背さんがたくさん混ざっています。
バイオリンやビオラのプレイヤーも
肩と首で楽器を扱う・挟む加減で、
鎖骨を挙上させ、あごに向けて鎖骨を引き寄せるので、
胸椎が後弯で固定されるプレイヤーもいます。
胸椎後弯がいいのか、いけないのかというと、
アスリートにおいては、「なし」です。
アスリートの必要身体機能は、
いかに素早く体を移動させるかという命題を持つので、
胸椎の後弯はそこに対してマイナスです。
音楽家に関して言えば、
楽器操作に関してトラブルがないのなら、
それでもいいと思っています。
胸椎後弯は「ない」方が、
屈曲パターンという体が丸まる方向に引かれにくくなるので、
機能的には有利なのですが、
かなり体の変化と音の変化・探求を楽しめる人は
音楽家さんでもいるのですが、
ダンサーさんに比べると、
音楽家は新しい身体性の変化を嫌います。
手を操作しきれないかたもいるので、
その為ミニマムの変化、許容できる範囲にとどめることが
実際のポイント、ネック?になっています。
日常的にストレッチ・ケアをしている人は、
比較的、ポジティブに
身体の変化を楽しめる印象です。
音楽家さんはストレッチをいっぱいしてくださいね苦笑。
ちょっと、マニアになりますが、
日常的に末梢のストレッチをかけている人は、
中枢のポジション変化で選択肢が増えるので、
体の機能が拡張されたと認識しますが、
末梢を固め、筋肉短めで日々演奏をされている方は、
中枢の土台が動いたり、
選択肢が増えることを、
中枢の固定性の損失と感じるみたいです。
施術の初めに、日常的にストレッチしますか?と
聞いておくようにします。
ストレッチできていないと、
肩回りだけ変えても、なかなか希望する変化が出ません。
以上です。
肩甲骨をシンプルに、鎖骨の位置から評価してください。
肩甲骨の変化を使いこなすには、
アスリートなら、胸椎の後弯はない方が有利、
音楽家なら、そこまで固執しなくてもオッケー。
ただ、音楽家の場合には、
日常的にストレッチをしていない場合には、
肩甲骨のマッピングの恩恵は受けにくいと思います。
ストレッチと肩甲骨・肋骨のマッピングを楽しんでみてください。
