感覚を育てるというプロセス

ピアノとボーカルの先生にお話を伺う機会を頂き、

インタビューのようにいろいろ伺うなかで、

感覚という言葉が出てきて、

理学療法士的に面白いテーマでもあるので、

今日は私が思う、

感覚系を「育てる」ことについて書いてみます。


まず、感覚の種類から整理します。

聴く、臭いをかぐ、味覚、視覚とか、

五感は今回は触りません。

平衡感覚も今回はパスします。

触られて、触ってわかる感覚、「触覚」

冷たいなどが分かる、「温度覚」

痛いと分かる、「痛覚」

ここら辺は表在感覚と言われます。



私が主に関わるのは、

「位置覚・深部感覚」という部分で、

自分の身体の位置がどこにあるかわかる感覚を言います。

暗闇の中でも手がどこにあるかわかる感じを言います。

真っ暗な家で電気のスイッチを探すとき、

自分の手がどこにあるかわからないなんてことはないと思います。

暗闇では足がどうなっているかわからず、

転んでしまうということも

感覚麻痺のない「一般人」ならないでしょう。

この深部感覚は、筋肉や腱、靭帯に感覚の受容器があり、

彼らが引き延ばされたときに、

「伸びてまーーーす」と脳みそに電気信号を送ります。

ここまでが教科書的復習です。



脳みその複雑でブラックボックス的な神経回路を巡り、

最終的に頭頂葉というあたりで

感じるということになっています。

ここら辺はブラックボックスなので、深堀しません。

各部位から送られてきた電気刺激を、

ブラックボックスがあれこれ統合と解釈をして、

身体がどういう位置にある、何をしているというのを

常にモニタリングしています。


脳卒中(脳梗塞や脳出血と言われるもの)の方には、

感覚麻痺が出る数多くいます。

電気信号は体中から脳へ送られてくるのですが、

ブラックボックスがちょっと故障しているので、

統合と解釈ができません。

「感覚が弱いんだね」ということもあれば、

「ずっとしびれて感じるんだね」、

「四六時中激痛なんだね」、

「手が迷子なんだね」、

という感じにさまざまに症状が出ます。

ブラックボックスの壊れた回路は諦めて、

ブラックボックス内の他の新しい回路を作り出し、

生活に困らないようにするのがリハビリです。

その中に感覚を「育てる」というプロセスがあります。



激痛はちょっと特別なので省きます。

痺れていたり、感覚が減弱しているときには、

一番残っていて頼れる感覚が何か調べます。

その子を軸に感覚の再教育に入ります。

筋肉がわずかでも効く場合には、

動作をすることを目的としていたため、

たいてい筋肉を中心に再教育します。



教育する過程はMMT(徒手筋力テスト)に準じて行います。

0(完全弛緩)→1(わずかに収縮可能)

→2(重力には抗せないが収縮可能・随意性「あり」)

→3(重力に抗して全可動域可能)

ここまでが腕の見せ所です。

特に0→1、1→2で「随意性を引き出す」ことです。

詳細はマニアでないとついてこれないので省きます。

随意とは、自分で意識して何かをできる的な意味です。

わざと、意図的にという感じです。

この感覚は知らなかった感覚を知る感覚です。

この感覚を伴うように常に配慮します。

常に脳にモニタリングさせておきます。

逆にモニタリングすることをやめてしまうことはさせません。

禁止したい、待ってほしいとお願いします。

今が基礎固めの時期で、今急がないでほしいとお願いして、

基礎をしっかり固めます。

ブラックボックスの中で、

「できかけ」の神経回路を壊さないようにさせます。

MMT的に3に至らなくても、この回路は作れます。

脳損傷のない一般の方においては簡単です。

乱暴ですが、リハビリ以外の時間を放っておいても、

自己学習が進みます。

ここの、できかけの、壊れやすい時期を大切にします。

決して難しいことはさせないで待ちます。

本人の集中なくても、

動作の最中に自然に感覚が入ってくるようになります。

学習のプロセスを待つだけです。



私とワークすると分かりますが、

私は頻繁に「今どこの筋が伸びてますか?」と感覚について尋ねます。

「あ、うまくいった。関節を開く感じは分かりますか?」

「今いたいですか?」「やりすぎですか?」などもよく訪ねます。

もしくは、「今、(骨や筋肉を)○○させてますよ」と実況中継します。

私がどういう風に見えているよというのを確認してもらいます。

身体に関係ないおしゃべりはほとんどしません。

その瞬間瞬間に脳が感じているだろうことを話します。

そして、それを自己認識してもらうことで、

感じている感覚があること、あっていることを共有し

間違っていることを修正します。


いろんなプロや一流の先生たちはここが見抜けます。

表面的プロセスには見向きもしません。

それぞれの先生にしっかりとプリンシプル(大原則)が存在します。

そうして育つ子(人)は、明らかにステージが違います。

表現の幅や、ちょっとしたコメントに対しての理解度も違います。

学習に関しては何歳までというボーダーは

私は基本的にないと思います。

もちろん子供の方が有利であるので、

子供を指導するときには要注意です。



なんだかまとまりのない文章ですが、

数日考えてみたものの、

「なかなか難航する」ということで、

今回はこれで諦めて、出してしまいます。

ごめんなさーーーーい。



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