筋肉のマッピングはナンセンス?
長い目で、老いていくことを加味しておくならば、
骨マッピングは必須なのですが、
筋肉なくして、骨は動けませんので、
現実問題として、筋肉のことは無視できません。
深部感覚(筋肉の長さをモニタリングしている)などをたよりに、
動作を意識下にもっていくまでの学習を繰り返すために、
筋肉は欠かせません。
ただ、ポイントは、筋肉はうそをつけるという点です。
ダンサーさんは理解しやすいと思いますが、
休み明けに、足を後ろに上げてみたら、
思ったほど上がっていないっていう、
残念なことは誰もが体験すると思います。
ただ、これは鏡を見なくして、
足が上っていないことを認識はできないのです。
筋肉と脳みその連携の上では、
足はきちんと上がっているはずなのです。
こういうぐわいに、
筋肉は嘘をつけます。
また、筋肉から感覚を拾い上げる時に、
もともと使いこなしている筋肉は
たくさんのフィードバックをくれますが、
普段使っていない筋肉は、
フィードバック機能が実はあまりありません。
普段から使っていないので、
脳みそとの連携ができてないので仕方ありません。
新しい動作を覚える時に、
先生方が直接手を添えてくれて、
覚えることが多いのは、
その動作自体をやったことがない、
さらに、認識することも難しいので、
見て覚えさせるだけでなく、
直接手を添えて動作を覚えさせます。
この時、筋肉の協力なくして、
骨だけで動作を作れない、
つまり覚えられないので、
筋肉は大事だと思います。
初めての挑戦をしていくときに、
筋肉でマッピングしていくことは必須です。
筋肉の出力と入力なくしてできないのです。
問題はそのあとです。
ひとたび動作を学習して、
動作をある程度できるようになって、
洗練させていていくレベルになると、
骨マッピングの方が有効です。
なぜかと言うと、
動作に無駄な力を入れないで
ダイナミックバランスをとることが、
無駄な力みなく、
何百回、何千回、何万回練習することを
可能にしてくれます。
重心の位置をうまくコントロールするために、
骨の位置をマークしていくことが、
疲労量を少なく済ませられるので、
毎日のケアも楽でしょう。
また骨マークができるってことは、
日常生活の姿勢などにおいても、
効率的に動いていることが期待できるので、
日常的に無駄なところに筋肉が付きません。
バレエダンサーにとっては、わかりやすくいえば、
太いふくらはぎは不要でしょう。
サッカーのように低重心で膝を曲げて動き回る
スポーツアスリートにはふくらはぎは必要です。
バレエダンサーにとっては、、、、
膝が曲がっているよというサインです。
演奏家には、この筋肉いりませんよねっていう概念が
あまりないのですが、
分かりやすくいえば、首肩力みまくる必要はないので、
あそこら辺の筋肉がもりもり?、カチカチのひとは
ちょっと損しているって分かってもらえるかなと思います。
型にはめて、簡単に理解できるほど、
人体は簡単ではないとおもうのですが、
型が持つ意味を咀嚼しながら、
よりよいところを探していければいいかなとおもいます。

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