運動学入門を深める知識「関節可動域」
運動学入門の教科書を見ながら、
一緒に学んでおいた方がいい知識があります。
「関節可動域」です。
これは日本整形外科学会がまとめてくれているので、
本を買う必要はありません。
ググれば出てきます。
各関節の運動方向を整理して、
一般的な可動域を紹介しています。
あくまで、「参考」「一般標準」可動域として把握してください。
例えば、股関節だと、
屈曲:膝を曲げて膝を胸に近づける動作、125度
伸展:膝を曲げたまま膝を後ろに下げる動作、15度
内転:膝を伸ばしたまま、足を反対足の方へ寄せる、乗り越える動作、20度
外転:膝を伸ばしたまま、足を外側に開く動作:40度
内旋:股関節90度、膝屈曲90度で、内また様に足を外へひねる動作、45度
外旋:股関節屈曲90度で、膝関節90度屈曲、胡坐をかくように膝を外へひねる動作、45度
こんな感じです。
股関節は球関節なので、
「ぶん回し」運動が可能ですから、
実際の動作理解にはぶん回しを
理解したうえでの動作描写ができることが目標到達点です。
よく間違えてしまうのが、
回内外。90度ずつしかありません。
足首は背屈20度と底屈45度です。
軸の位置を間違えると、90度以上で表現する人がいます。
同じような理由で、手首の底背屈も注意です。
私は、肘屈曲、股関節屈曲、膝屈曲の角度が
紛らわしくて、時々間違えます。
なぜ関節可動域を整理してほしいのかというと、
まず、運動を表現するための共通言語だからです。
また、運動学を深く知っていくには、
この表現なくして語れないからです。
逆に使いこなせないと、
医療者(整形外科は特に)は
「この人わかってない」と思われて
諦め?あきれ?られちゃう時があります。
特に、ドクターと話すときは間違えると致命的です。
それくらい、ここは基礎です。
体幹・頭頚部の描写は難しいので、
入門では聞けばわかるくらいで大丈夫です。
頑張って、基礎力をつけてください。
