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解剖学に加えて運動学を

ダンサーでも音楽家でも

障害予防、ケガからの復帰、

よりよい演奏のためにと解剖学を学ぶという方がいます。

解剖学を学ぶことに異存はないのですが、

より良い演奏のためには、

下地として解剖学が必要ですが、

運動学という運動するための学問が必要だと思っています。



解剖学は人体を解剖することで分かることの学問。

骨(コツと読みます)、筋肉、脳、心臓、肺、腎臓、肝臓などなど。

骨と筋肉を解剖学で学ぶというのは、

運動学でも行いますが、

解剖学で習う骨と筋肉とは、

あくまで名前と位置を覚える範囲です。

上腕骨は腕の骨で、、、

距骨は足首の骨で、、、

舟状骨は手首の骨で、、、、

上腕二頭筋は腕の前面の筋肉で、、、

上腕三頭筋は腕の後面の筋肉で、、、

ハムストリングスは太ももの裏の筋肉で、、、

下腿三頭筋はふくらはぎの筋肉で、、、。

あくまで、骨と筋肉の「位置」を紐づけます。



ちょっと難易度が上ってくると、

以下のような質問に答えられます。

「肩甲骨烏口突起に付く筋肉は?」

・烏口腕筋

・上腕二頭筋長頭

・小胸筋


「ローテーターカフって何?どこ?」

・棘上筋

・棘下筋

・大円筋

・小円筋

以上4筋で肩関節の安定性に寄与するインナーマッスル


こんな感じが解剖学。

あくまでどこに何があるかを知る学問です。



運動学は「運動」を理解する・分析する学問です。

肩や腕はどういう構造で(ここまでは解剖学・基礎)

「どういう風に動かしているのか」ということが「運動学」です。


基礎だと

「肘関節屈曲に作用する筋肉は?」

・上腕二頭筋

・腕橈骨筋

・補助筋が肘筋、手指屈筋群

「体幹屈曲に作用する筋肉は?」

・腹直筋。内外腹斜筋

他にも、筋肉の形状や神経支配を確認します。


そして運動を理解するための総論を学びます。

フィラメント(筋節)や張力と長さの話、

筋収縮の様式の話、梃子の話、支持基底面と重心の関係や床反力の話、

関節包内運動と関節運動や、OKCやCKC。

あれこれと運動分析するための材料を学びます。



私の今までの経験上、ここの総論を知らない人が多いです。

総論をきちんと共有できる先生や生徒は成長が早いですが、

ここがないことに気が付きすらしない生徒、残念なことに先生もいます。

筋肉が部位を選んで収縮可能なことも知りません。

そうすると、ざっくりとした説明しか理解できません。

基本的総論を知らないので、

分析作業をしても、かなりちぐはぐな答えを導き出します。

総論を学んでいないんだなと疑いが確信にかわります。

そこで知らないことを補強すれば、

リモートでテレビ電話越しでも比較的安心です。




教科書に書いてあることは書かなくていいかと思っていましたが、

運動学のことを復習してみようかなと思っています。

筋肉の名前の枝葉を知っていても、

解析したり、実際の表現の現場で使うためには

ここら辺の知識を紹介した方が、役に立ちそうに思います。

動画をyoutubeかインスタで挙げられればいいのですが、、、。

検討してみます。









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